私の両親は、離婚沙汰になったことはないし、喧嘩をしているところもあまり見たことがありません。二人とも世間体を大事にする人たちなので、傍目には良い夫婦に見えていると思います。私が子供の頃は、結婚式の仲人を頼まれたりもしてしました。
でも実際は、父親はほとんど家に居ないし、母親は私にしょっちゅう父親の愚痴を言っていました。
当然ながら夫婦間の会話もほとんどなく、子供の大学選び、就職、結婚といった大事な情報も、夫婦間での共有がありませんでした。
私がかつて親と絶縁をした時も、この夫婦間での情報の共有がなかったことが原因でした。
子供としては、両親はワンセットであり、片方の親に話したことは、もう片方の親にも通じていると信じるのが普通ではないでしょうか？
私もそう信じていて、父親に直接話をしなくても、母親にさえ伝えておけば、自動的に父親にも通じると信じていました。
それが違うと気づいたのは31歳の時。
母親に話した大事な決定が父親に伝わっておらず、父親が「聞いてない」と私（母親じゃなく）に向かって激怒して、それに便乗して母親も（私と話しているときは私の意見に賛同していたくせに）、「あんたが悪い」と一方的に私を責めたのです。
この出来事がきっかけで、私は一時期両親と絶縁していました。
今は復縁していますが、両親ともに伝える必要があることは、両方に別々に連絡を入れます。その方がトラブルを回避できるので…。親子というより上司と部下の関係です（笑）
健全な夫婦であれば、何でも話し合うと思うし、特に子供に関する重要なことは絶対に情報を共有して、両方の親が同じ意見になるように合わせると思うのです…。
それから、情報の共有がなかったとしても、その責任を子供に負わせる（なぜ両方の親に話さなかったのかと責める）ことは絶対にしないでしょう。だって悪いのは情報を共有しなかった片方の親であり、子供ではないですよね？子供は片方の親に話した時点で、親への報告の義務を全うしていると思うのですが、どうでしょうか？
私も大事なことは全部夫に話します。しかし、夫がアル中だった頃はうんざりしてほとんど会話をしませんでした…。
なので、夫婦の会話がない、夫婦間で情報の共有がなされていないとき、それは夫婦関係の危機なのかもしれません…。